不妊治療(PCOS)まとめ

 

我々はおよそ4ヶ月間、不妊治療をして赤子を授かることができた。

ながいようでみじかいようで、もんもんと過ごした不妊治療期間の記録をのこしておきたい。

 

経緯

以前から家族がほしいと夫とお互いに話していて、妊婦になるまえに心の整理が必要だからとこの時期から動きだそうとはなしてはいた。

そしてなんとか気持ちに折り合いをつけて始めることに。ピルを服用していたので、まずは使用を中止して不妊治療専門のクリニックへブライダルチェックをしに行った。

 

PCOSの治療

ブライダルチェックの結果、PCOS多嚢胞性卵巣症候群)だとわかった。ほかの血液検査や精液検査は問題なく、おもにPCOSの治療をすすめることとなった。

そもそもどうやって妊娠するのかの素人理解は↓

卵巣のなかにたくさんの卵があるなかで、ひとつの卵胞(卵を包んでる膜)が大きくなってはじけて中にある卵が排出される(排卵)* 卵が卵管に入り通ってるあいだに精子とであって受精し、子宮内膜に着床することで妊娠が成立する。

*PCOSは卵胞が大きくならないために排卵されないという状況

ひとまず、薬で卵胞を大きく育てて排卵を促し、超音波検査で卵胞がおおきくなってるか都度確認する**というながれに。

**以降、卵胞チェック()内は覚えてる限りの大きさメモ

 

経過

1サイクル目

時期的にはやめに卵胞を大きくする必要があったため筋肉注射(卵胞刺激ホルモン)をあいだ4日あけて2回病院で打った。

卵胞は大きくならず、生理を来させるためプラノバールを7日間服用し終了。

ピル明けひさしぶりの生理は重め。

 

2サイクル目

卵胞を大きくするレトロゾールを5日間服用した。

卵胞を大きくする薬はレトロゾールとクロミッドの2つの選択肢があった。レトロゾールは日本での実績がすくなく保険適用外だったが、夫が論文をみたところ海外では実績があり効果が期待できそうだと判断した。

このあいだに、子宮鏡下卵管通水検査(卵管が詰まってないかみる)をおこなった。

結果、右側が狭窄で透過性なし。あきらかに詰まっている方がかなり痛かった。痛いと知らずにやったので心理的にも身体的にもつらかった。

このときはじめて知るが、片方の卵管が詰まっていても、その片側の卵巣からの卵がもう片側の透過性ある卵管に排卵する可能性もあるとのこと。

子宮まわりの位置関係は平面図でしか把握してなかったので、びっくりした。思ったよりも左右の卵管は近所で隣り合ってるらしい。

卵胞チェック(10mm程)し、卵胞を大きくするゴナールエフ50を6日間自己注射した。

卵胞チェック(内膜10 卵胞左14 右20mm)し、排卵するだろうということで翌日に性交、ついでにフーナーテスト(子宮内で精子が生きてるかみる)もおこなった。合格。

生理がきて終了。

 

3サイクル目

同じく、レトロゾールを5日間服用→卵胞チェック(内膜4.4 卵胞14.5 16.4)→ゴナールエフ25を6日間自己注射。その間にタイミングとって性交し、卵胞チェックした(内膜11.4 卵胞?)

生理がきて終了。

 

4サイクル目

また同じく、レトロゾールを5日間服用→卵胞チェック(内膜4.4 卵胞右9.2 左11.6)→ゴナールエフ50を6日間自己注射。翌々日卵胞チェック(内膜15.3卵胞左19)その日にタイミングとる。

その5日後に卵胞チェック(内膜16.1)排卵したのを確認。その後、胚嚢を確認!2週間後に心拍確認!!!

不妊治療終了

 

よかったこと、反省点

最初から不妊治療専門のクリニックへ行ったこと。

同じ治療を無意味に続けないで、ステップアップが迅速だった(もし今回ダメだったら、人工授精をトライするところだった。)

できるかぎり夫とふたりで通院できたのもよかった。精神的にも助けられたが、説明をいっしょにきいて、質問があったらまえもって話し合えたり。結果次第では落ち込んでしまって、質問がその場で思い浮かばなかったりして、帰ってから不安な気持ちになることもあった。

ピルの服用はもう少しはやめにやめていてもよかったかもしれない。直前だったので、ふだんの生理についての質問に対する答えがあやふやで、医師の判断材料になってるのだろうか、と不安になった。それに、生理きたときの辛さに慣れがなくてけっこう凹んだ。

 

不妊治療についておもうところ

我々は4ヶ月という比較的短い治療期間で授かることができたので、もっと長い期間もっとつらいおもいをしている人もいっぱいいるなかで、なかなか他人に「妊活してました、」とは言いにくいような空気を勝手に感じてしまってた。

それでも、不妊治療のはなしがタブー視されるがゆえ、ふだんの生活のなかであまりにも情報にアクセスできない状況は、それはそれで、妊娠を考えるときになって知らないことだらけ、はやく知りたかったとなる弊害を生んでいる気がする。

なのであえて自分は折にふれサラッと不妊治療して産んだんだよねーっと言うようにしてる。すこしでも認知度をあげたいから。

不妊治療中は言えるようなメンタルじゃなく、でも言えない苦しみもあり、終わったら言うんだ…!と心の内にとどめてたのである

 

対外的な悩みとしてはこれもある。

不妊治療してる時期にかぎって知人の妊娠出産の報告がくるというものだ。正直つらくて疎ましく感じた。この件があったために自分がいざ妊娠したときにどう周りに伝えるべきかわからなかった。この悩みは不妊治療を経たらだれもが経験するのだろうか。模範解答があるなら知りたい。きっと淡々と妊娠しました、とだけ報告するしかないんだろうな。

 

お金まわり

不妊治療にかかったお金は、12万5千円だった。

東京都の補助金不妊検査等医療費助成)を申請して上限の5万円の補助をいただいた。ありがたき。

不妊治療の保険適用や補助金がもっと拡大されますように。